過払い金請求とブラックリスト
ブラックリストとは
正確には、お金を借りられない人の情報だけを集めたブラックリストという名簿は存在しません。
ただ、銀行、貸金業者、クレジット会社は顧客ごとの信用情報を共有しています。
そして、銀行等が融資の判断をする際には必ず当該顧客の信用情報を確認しますが、そのときに破産や債務整理等の事実(異動情報・事故情報)が確認された場合、銀行等は融資を断ることになります。
つまり、自分の信用情報に異動情報・事故情報が記載されていると、お金を借りられなくなります。
一般的には、この状態を指して「ブラックリストに載った」と表現されています。
なお、信用情報機関ごとに異動情報・事故情報の登録期間が設定されており、この期間を経過すると情報が抹消されるため、お金を借りられるようになります。
信用情報機関
銀行、貸金業者、クレジット会社は信用情報機関に登録された信用情報を融資判断の参考にしています。
一般的な信用情報機関には次のような種類があります。
- 株式会社日本信用情報機構(http://www.jicc.co.jp/index.html)
- 株式会社シー・アイ・シー(http://www.cic.co.jp/index.html)
- 全国銀行個人信用情報センター(http://www.zenginkyo.or.jp/pcic/)
過払い金請求とブラックリスト
完済し、さらに解約まで完了した後の過払い金請求はブラックリスト状態にならないと言われています(当事務所でも解約後の過払い金請求を何件も扱っておりますが、皆さん大丈夫のようです)。
他方、完済前に過払い金請求を始めた場合の扱いは明確ではありません。
株式会社日本信用情報機構(JICC)によれば、過払い金請求は「契約見直し」として5年間登録され、これは「債務整理」等の事故情報とは異なる情報として位置付けられています。
ただ、銀行等が「契約見直し」という情報を見てどのように判断するかは不明です。
過払い金を請求したい、でもブラックリスト状態にはなりたくない、という方は、借金を完済し、さらに解約手続まで終わらせてから過払い金を請求するのが最も安全です(ただし、100%大丈夫という保証はありません)。
なお、株式会社日本信用情報機構(JICC)は、平成22年4月19日から「契約見直し」登録の扱いを変更する旨を発表しております。